|
8 白玉楼は、僅かに春の終わりを告げようとしていた。
結局、西行妖は開花はしたが、満開に到る事は無かった。
|
|
12 時折吹く春の風は、桜を散らせはしないかと、安らかな眠りを
妨げるのであった。
|
|
17 幽々子「うふぇ~」
|
|
20 幽々子「春風の 花を散らすと 見る夢は
さめても胸の さわぐなりけり、と」
|
|
24 妖夢 「あら、目が覚めましたか」
|
|
27 幽々子「不吉な夢を見たわよ
|
|
30 春風が桜を散らすの。それも黒い風が。」
|
|
33 妖夢 「黒い春風?」
|
|
36 妖夢 「それなら、あいつの事じゃないかしら」
|
|
40 魔理沙「おはよう、お寝覚め宜しい様で」
|
|
43 幽々子「ああ、まだいたの
もう下界も春だし、帰ったらどうかしら?」
|
|
47 魔理沙「はっきり言うな
珍しい人間のお客様だぜ」
|
|
51 妖夢 「あなたがいると桜が散るらしいの」
|
|
54 魔理沙「それは私が居なくても散るな
きっと」
|
|
58 妖夢 「それとも、あなたが散った花びらの掃除を
してくれる?」
|
|
63 幽々子「あら、黒いの帰れば桜は散らないわ。妖夢。」
|
|
66 魔理沙「散るぜ、きっと」
|
|
69 幽々子「なんなら、試してみる?」
|
|
72 魔理沙「私が帰ったら、誰が確認取るんだ?」
|
|
75 幽々子「私に決まってるわよ」
|
|
78 魔理沙「そんな賭け、成立しないな」
|
|
81 幽々子「誰も賭けるなんて言っていないわよ。
|
|
83 帰れと言っているのよ」
|
|
86 幽々子「あなたが帰らなければ散るし、
あなたが帰れば確認は出来ない」
|
|
90 幽々子「あなたは詰んでいるのよ」
|
|
93 魔理沙「誰が賭けるなんていった?」
|
|
96 幽々子「さぁ」
|
|
99 魔理沙「それに詰んでなんかいない
|
|
101 私が残って、桜を散らせなければいいんだろ?」
|
|
104 幽々子「全ては、帰れと言っているのよ」
|
|
107 桜の花は、人の一生に似ている
例え風が吹いても、さほど散る時期に大きな影響は無い
魔理沙は、花は、咲きすぎるから散るのだと思った
|
|
112 ENDING No.6
|