Th075/Yuyuko's Ending

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Bad Ending 1 No.26

 

――博麗神社。幻想郷の辺境に存在している神社である。

人間と妖怪、その他大勢も集まって盛大な宴会が行われていた。

最近は、このような宴会が三日置き位に行われていたのだ……

 

今日の亡霊少女は、何を言っているのか判らないくらい話が飛んでいたが、そこは酒の席。 というか、それもいつもの事。宴会はいつも通り大いに盛り上がった。

 

――ただ、幻想郷を包み込む妖気は一向に収まる気配は無く、それどころか宴会を繰り返す度にその濃度を増していたのだ。 だからといって何か起こった、という訳ではないが……。

 

どうせ、またすぐに宴会を行うだろう。

何がここまで集まらせる動機になっていたのか誰にもわからなかった。

Ending No.26 (Yuyuko Bad Ending)             ―― Next Feast!

Bad Ending 2 No.18

 

――博麗神社。幻想郷の辺境に存在している神社である。 一時は元に戻らないんじゃないかと思われた空も、すぐに正常を取り戻し、無事に夜になった。

 

結局、宴会は何事も無かったかのように無事開催された。

それに只でさえ賑やかな宴会に紫も参加することになった。

紫は何故かお茶の香りばっか嗅いでいたが、それも特に不思議な行動でもなく、宴会は大盛況のまま終了した。

 

――ただ、幻想郷の妖気は一向に収まる気配は無かったのだ。

むしろ、宴会の度にその濃度は増していく。 何故、誰も気にしないのかが不思議だった。

その理由を紫に聞いてみたところ、こう言ってのけたのだ。

 

紫「自分の意志で動いていると思ったら大間違いよ。

  でも、あなたなら意思無く動く事も出来そうだけどねぇ」 幽々子は今日も呑気である。

Ending No.18 (Yuyuko Bad Ending2)             ―― Next Feast!

Good Ending No.10

 

――空気の色が異なる世界、冥界。

人間側の需要もあり、夏は幽霊にとって最も忙しい時期である。

幽霊が言うのも何だが、生きている事を実感していた。

 

――忙しく過ごす事が、生きている証とは誰が言ったのだろう。

それではまるで幽霊は呑気でとぼけた奴しか居ない、って言っているみたいじゃないか。

……あまり間違いではないが。

 

幽々子「お茶の香りはぁ、植物の成仏の香り~♪」

妖夢 「変な歌歌わないで下さいよ」 幽々子「お茶の香りが広まるとね、いずれ冥界中が良い香りになるのよ」

妖夢 「流石にそれは……凄く時間がかかりそうですね」

 

時間などいくらでもあるのだ。

幽霊にとっては、時間の概念も生きる人間とは異なる。 長い人の一生も、幽霊からみれば永遠であり須臾でもある。

長くもあり、短くもある、という事だ。どっちだろう?

 

幽々子「妖夢、判るかしら?

    昔の人は物が広まる事を楽しんでいたのよ」

妖夢 「え、それはどういう意味ですか?」

 

幽々子「どんな物でも広まると薄くなるでしょ?

    そしていずれ無くなってしまう」

妖夢 「ちゃんと閉じていないと、風味はどんどんと失われてしまいます」幽々子「でも、それは本当に無になった訳ではないの」

 

妖夢 「……」

幽々子「完全に広まった世界。それはサビなのよ。     あなたも西行寺家で暮らすなら、その位判ってほしいわ」

妖夢 「また訳の判らない事を言って、人を困らせようとするのですか?」

 

幽々子「何言ってるのよ、私『達』がずっと慣れ親しんできた価値観。

    妖夢もわかって欲しいだけよ」 妖夢 「幽々子さまの価値観はいつもさっぱり判らないので、

    その教えはありがたいのですが……」

 

妖夢 「私は、その価値観で命じられた仕事で毎日大変なんですよ?」

幽々子「いやいや妖夢、毎日の繰り返し。これはワビね。

今回の異変は、ワビとサビで見るとすぐに理解できたのよ」

 

妖夢 「今回の異変? 異変って繰り返し行われた宴会の事ですか?」

幽々子「そうよ? 決まってるじゃないの」 妖夢 「あれは、どう見ても巫女近辺の仕業だと思ったのですが……

    幹事も魔理沙だったし……」

 

冥界にはサビはないので、お茶の香りが広まり続ければ冥界中が良い香りになるのもあながち嘘ではない。 勿論、別の理由でそんな事はないのだが……。

 

現世の外側はワビしか存在しない。それが冥界が永遠の地たる所以である。蓄積されたワビは、現世ではサビに見えるだろう。 今回の小鬼もワビしか持たない者だったから、現世では広まりきった妖気として現れていたのだ。何故なら……

 

鬼は既にこの世に、幻想郷には居ないのだから。

 

幽々子にはそれが見えていた。

完全に広まった小鬼は、幻想郷を包み込み、『幻想郷中』があの小鬼になってしまった。

だから、みんなには『見えなかった』だけ。

 

最近の幻想郷の住人は、日本人が慣れ親しんできた価値観を理解しようとしていない。

だから、あの小鬼にからかわれてしまう。

鬼はそこに居たというのに気が付かない。

 

そう、鬼退治専門も、もう居ない。 昔は当たり前の様に居た夜の人間は、もう居ない。

 

妖夢には少し勉強させる必要があると思って教えているのだ。

せめて、その剣で鬼が斬れる位になるまでは……。 その当の本人はというと……何だか難しい顔をしていた。

Ending No.10 (Yuyuko Good Ending)             ―― Congratulation!