Th135/Ichirin's Endings

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命蓮寺。

 

今日もお祭り騒ぎが絶えない。\.

毎日のように挑戦者が訪れるのだ。\.

その決闘目当ての参拝客も少なくない。

 

一輪はこの夜起きたことを聖に伝えた。\.

もちろん、化け狸が聖に化けていたことは

伝えなかったが。

 

聖 「暗黒能楽師……?」\.

一輪「何か、夜中になるとそれが現れる

   ようです」

 

一輪「能楽の面は感情を極端に表した物。\.

   人間の心が荒んでいる理由に

   影響が無いとも言えません」

 

聖 「そう、よく調べたわね。\.

   今度、見に行ってみるわ。\.

   その暗黒能楽」

 

一輪「はっ」\.

聖 「ところで、その暗黒能楽。\.

   どういった物でした?」

 

一輪「それはですね」

 

一輪「……という訳です。\.

   見事なもんです。

   後一歩で私も魅了されるところでした」

 

聖 「そ、そう。\.

   長々と説明有難う。\.

   大変だったのね」

 

一輪「いやあ、見事なもんでしたよ。\.

   もう一度見てみたい物です。\.

   特にあの華麗な弾幕は……」

 

聖 「あ、私。

   ちょっと布教活動に行かないと……」\.

一輪「聖様も是非見てくださいねー」

 

聖 「あ、うん。    こりゃその能楽師、かなり怪しいわね」

 

こころの希望の面はまだ見つかっていない。\.

その為、人間の感情は暴走したままである。\.

一輪も(雲山も)少なからず影響を受けたようだ。

 

暗黒能楽とは一体何だったのか。\.

それはお面の持つ暗黒面が表に出た物である。\.

心してかからないと感情を操られてしまうのだ。

 

もしかしたら、こころも被害者なのかも知れない。\. この暗黒能楽の。