Th155/Nitori's Endings

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──博麗神社。\.

幻想郷の東の外れにある神社。\.

今日は縁日である。

 

にとり「寄ってらっしゃい見てらっしゃい。\.

    誰でも完全憑依が体験できるよー」\.

魔理沙「何だ何だ?」

 

にとり「完全憑依をするには、

    高い集中力が必要です。\.     これは訓練していない一般の人間には

    難しい芸当です」

 

にとり「そこで我々河童は、誰でも簡単に

    完全憑依出来るお面を作りました。\.

    ここでそれを体験できます」

 

魔理沙「お面で完全憑依体験だと……?\.

    完全憑依の仕組みを     解析したというのか。\.

    河童の技術は恐ろしいな」

 

こころ「はい、次の人ー」\.

魔理沙「おや、あんたが手伝っているのか」\. こころ「手伝っているというか、私がいないと

    完全憑依体験出来ないのよねー」

 

魔理沙「なんだと?」\.

こころ「人工的に完全憑依する為には、     感情を操る力が必要なんだけど、\.

    そこがまだ技術では出来ないみたいで」

 

魔理沙「感情を操る必要がある、か。\.

    完全憑依と感情の間に

    どんな関係性があるんだろ」

 

河童の完全憑依体験は好評だった。\.

戦いを生業としていない人間にとっては、 役に立つ物では無かったが、\.

人々の好奇心をくすぐるには十分だった。

 

殆どの人間が体験だけで満足するため、

お面の量産化計画はお蔵入りとなったが、\.

程々に儲かったようである。