Th175/Minamitsu's Endings

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命蓮寺。

 

人間も妖怪も分け隔て無く受け入れる、雑食の宗教施設である。

 

いち早く黒い水の正体に気が付いていたようである。

 

一輪「へー、あのアンタッチャブルな血の池地獄に羊がいたの?    マジでー?」

 

水蜜「マジマジ。気が狂ってるとしか思えない。

   笑いながら血の池を泳いでいたよ。

   変態だよ変態」

 

一輪「わー、気持ちわる!

   そんな奴と戦ってきたの?

   エンガチョだー! エンガチョ!」

 

水蜜「やーめーてーよー。

   私だって命令じゃなかったら行かなかったわよー。

   パワハラだもん」

 

一輪「あ、そんな事言っていいのかなー。    言いつけちゃおうかなー」

 

水蜜「やーめーてー……」

 

??「おつとめ中の所、ちょっと良いかしら?」

 

水蜜「あ、聖様」

 

水蜜「──旧血の池地獄は言われたとおりにして鎮めてきました。    予定外の妖怪羊もバッチリやっつけてきたと思いますが」

 

白蓮「その妖怪羊──饕餮尤魔ですが、

   ただ者じゃなかったみたいです。

   多くの部下を従える畜生界の大物らしいです」

 

一輪「え?」

 

水蜜「そんな感じには見えませんでしたが……」

 

白蓮「畜生界の話では、自分を小さく見せて、手当たり次第    飲み込む怪物中の怪物だとか……」

 

白蓮「正直、畜生界でも向かうところ敵無しで、戦いを挑む    奴なんていないという噂よ」

 

白蓮「幸い、好戦的ではないようなのが救いらしいけど。    もっと、そいつとの戦闘に関しての話が聞きたいわ」

 

黒い水、石油の噴出は一時的に収まっていた。 聖白蓮の呪法により、旧血の池地獄は休眠状態になっているからだ。

 

しかし饕餮が現れた所為で、聖白蓮の心を乱していた。

 

村紗水蜜の話や、饕餮尤魔に関する噂を信じるとするならば、 事態は最悪を覚悟しなければいけない。

 

饕餮は石油を独り占めするために、石油漏出を防ごうとしている、 どちらかというと幻想郷にとっては都合の良い人物である。

 

しかしながら、それでも石油が漏れ出てしまうくらい、 旧血の池地獄の怨嗟が暴走していると、考えざるを得ないのだ。